大好きだったうどんがあります。
方南町にあった「御利益」というお店のうどんです。
最初に知ったのはいわゆる「デカ盛り」のお店を紹介しているブログでした。
大食いなのでデカ盛りにはとても惹かれます。
そのなかでもうどんのデカ盛りは珍しく、わりと近くに住んでいたのもあって御利益に行ってみることにしました。
実は最初に何を食べたのか覚えてないないのです。
とにかくうどん自体に衝撃を受けたので。
つるつるとのど越しが良いうどん。
デカ盛りであることを忘れるくらい夢中で食べ、完食しました。
うどん県である群馬県の出身、水沢うどんやシマダヤのうどんを食べて育った私は、都内でもかなりのシェアを占めている讃岐うどんのコシがあまり好きではありません。
つるつるのうどんが好きです。
御利益のうどんはその点完璧でした。
温かい天ぷらうどん、大量の天ぷらは塩で食べても美味しく、おつゆは薄味なので甘辛いタケノコやシイタケといっしょに食べると丁度良い味になり絶品でした。
カレーうどんは辛さが選べて、カレーと揚げ玉の組み合わせはかなりギルティでした。
ざる天ぷら付きを食べた時、かなりハイペースでうどんを平らげたところ(てんぷらはまだ残ってた)、「ちょっと足りなかった…?」とご主人がうどんを追加してくれようとしてくださった時は驚きました。(お腹いっぱいです!と固辞しました)
肉うどんもどれも好きだった。温かいのもざるも。
厚たまご焼きも美味しかったなあ。
うどんももちろん多いのですが、本当に信じられないほど天ぷらがのってます。
でも天ぷらメインのメニューは売り切れてしまうことが多く、なるべく開店と同時に行くようにしてました。
開店と同時に女一人はちょっと浮いてたかもしれません。(他の時間帯なら家族連れもいた)
他の常連さんとたまたま同タイミングで入店した時、「あれ、そうだったんだ」とご主人にカップルだと勘違いされたこともありました。
おかみさん、いつも忙しそうだったけど優しかったな。
思い出は尽きませんが、何より無念だったのは閉店を知らず、丁度足が遠のいていたタイミングで最後のお別れと食べ納めが出来なかったこと。
あれから数年、私は東京の街で「御利益に似てるうどん」を探す亡霊となっています。
いまだに出会えてません。
あの頃「御利益」のうどんを食べていた皆様、どうか似ているうどんをご存じでしたら私に教えてください。
ただ、あのつるつるとした最高ののど越しのうどんを食べたいだけなのです。
なずな