野球ファンにとって注目の国際大会「WBSCプレミア12」。WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)と並ぶ世界的な大会として注目されていますが、両者にはいくつかの違いがあります。また、参加条件や大会形式について詳しく知りたい方も多いでしょう。本記事では、WBSCプレミア12の概要や特徴、WBCとの違い、年齢制限の有無、参加国の選考基準などについて徹底解説します!
1. WBSCプレミア12とは?大会の基本情報
WBSCプレミア12は、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催する野球の国際大会です。名前の通り、WBSCランキングの上位12カ国のみが参加するエリート大会として位置付けられています。初回の大会は2015年に開催され、以降4年ごとに実施されています。WBCがメジャーリーグ選手の参加を中心にしたプロ野球選手の国際大会であるのに対し、WBSCプレミア12は、より多様な国々の参加を重視した大会といえます。
大会期間は通常、約2週間程度で、予選ラウンド、スーパーラウンド、決勝ラウンドの3段階に分かれて行われます。主な開催地はアジアと北アメリカで、日本、韓国、台湾などでの試合が多く行われています。
2. WBCとの違いは?大会目的や主催者の比較
WBCとWBSCプレミア12はともに国際的な野球大会ですが、その成り立ちや目的に違いがあります。
- 主催者の違い
- WBCはMLB(メジャーリーグベースボール)とMLB選手会が主催。アメリカ主導のイベントです。
- 一方、WBSCプレミア12はWBSCが完全に管理運営しており、より中立的な立場を取っています。
- 大会の目的
- WBCは野球の世界的な普及とメジャーリーグの国際的なファン拡大が目的。
- WBSCプレミア12は、WBSCのランキングを基に競技レベルの向上と国際大会の権威付けを図ることを目指しています。
- 選手選考の違い
- WBCでは各国の代表チームにメジャーリーガーを中心としたトップ選手が選ばれることが多い。
- WBSCプレミア12では、参加国のプロ野球リーグやアマチュア選手も含め、幅広い選手層からの選考が可能。
3. 年齢制限はあるのか?選手選考のポイント
WBSCプレミア12には特定の年齢制限は設けられていません。そのため、若手選手からベテラン選手まで幅広い選手が代表に選ばれています。ただし、選手選考に関しては各国の野球連盟が方針を決定しており、国によっては若手の育成を重視して選抜するケースもあります。
また、WBSCプレミア12の特徴の一つとして、MLB所属の一部の選手がシーズンオフの関係で出場を見送ることがある点が挙げられます。そのため、他のリーグや国内プロリーグの選手が主力となる場合が多いです。
4. 参加国はどう決まる?ランキングと選考基準の秘密
WBSCプレミア12に参加できるのは、WBSCが発表する野球世界ランキングの上位12カ国です。このランキングは、国際大会での成績や各国の野球活動を基にポイントが付与され、その合計値で順位が決まります。
ランキングの計算方法には以下の要素が含まれます:
- 世界大会での成績(U-12からシニア世代まで)
- 各大陸での地域大会の結果
- 国内の野球活動や普及状況
過去の参加国には、アメリカ、日本、韓国、キューバ、ドミニカ共和国、オーストラリア、カナダなどが名を連ねています。アジア、アメリカ大陸、ヨーロッパなど世界各地の代表が集まることで、非常に多様性のある大会となっています。
5. WBSCプレミア12の歴史とこれまでの大会結果
WBSCプレミア12は、2015年に初めて開催されました。その後、2019年に第2回大会が行われています。
- 2015年大会
- 優勝:韓国
- 準優勝:アメリカ
- 3位:日本
韓国が決勝でアメリカを下し、初代チャンピオンに輝きました。
- 2019年大会
- 優勝:日本
- 準優勝:韓国
- 3位:メキシコ
日本が地元での大会で優勝を果たし、初の王者となりました。
現在2024年大会が開催中です。
6. 日本代表チームの活躍と注目選手
日本代表、通称「侍ジャパン」は、WBSCプレミア12でも安定した成績を残しています。特に2019年大会では、稲葉篤紀監督の下、村上宗隆、鈴木誠也など若手から中堅選手が中心となり優勝を果たしました。
日本代表は、国内リーグ(NPB)の選手を中心に選抜され、緻密な戦略と投手力の高さが特徴です。特に、投手陣では先発・中継ぎ・抑えのバランスが取れており、世界大会で高い評価を受けています。
7. WBSCプレミア12の今後の展望と課題
WBSCプレミア12は、野球の国際的な発展に寄与する重要な大会ですが、いくつかの課題もあります。例えば、MLB選手の参加が限定的であるため、トップレベルのプレーヤーが全員集まらないことが挙げられます。さらに、WBCと比べると認知度が低い点も課題です。
しかし、オリンピックの競技種目として野球が採用されない年が増える中で、プレミア12は国際大会としての価値をさらに高める可能性があります。WBSCが主催する他の大会との連携や、各国リーグとの協力体制を強化することで、さらなる発展が期待されます。
以上が、WBSCプレミア12についての徹底調査でした。WBCとの違いや大会の魅力を理解することで、次回大会がますます楽しみになりますね!